ベトナムで主婦が日本製粉ミルク買い占め

主婦が日本製ミルク買い占め:放射線汚染や輸入停止恐れ

11日に発生した東日本大震災の影響による東京電力の福島第1原子力発電所の事故を受け、ベトナムの主婦の間で日本製の粉ミルクを買い占める動きが出ている。原発事故により放射性物質が周辺地域に漏れ出たことで、日本の乳製品が汚染され、ベトナムへの輸入が止まることに不安を抱く人が少なくないためだ。19日付ベトナムネットが伝えた。

ベトナムの母親たちは、地震発生以前に生産された日本製の乳製品を買うために香港やマレーシアで列ができているといったニュースを聞き、あわてたようだ。こうした騒ぎの背景には、今後輸入される粉ミルクが放射性物質で汚染されていたり、ベトナム政府が日本からの粉ミルク輸入を禁止したりするとの懸念があるという。

保健省の職員、ゴック・アインさんは今回、明治乳業の粉ミルクをいっぺんに9箱購入した。通常は1度に1、2箱買うくらいだが、「日本の製造技術は大変優れているので、今後に日本製の粉ミルクに問題が生じるとは考えられない。だけど、ニュースを読んで少し怖くなった。将来、日本製の粉ミルクの輸入が困難になることも心配だ」と説明している。

ハノイ市の乳製品店ではここ数日、粉ミルクの販売が急速に伸びている。また、乳製品のオンラインショップを経営するタイン・ハイさんの元にも注文が殺到しているという。ハイさんは「日本の乳製品が放射性物質の影響を受けるかどうかについて政府の見解はまだ出されていないが、子供を持つ親の間ではその話題で持ちきりだ」と語る。

一方、品不足を理由に、日本製品から他のブランドに乗り換える母親も少なくない。ベトナム郵政通信グループ(VNPT)に勤務するアイン・ダオさんは17日午後、アサヒビール傘下の和光堂の粉ミルクを注文しようとしたものの、すでに売り切れで、代わりに豪州製品の購入を決めた。

■業者は平静呼び掛け

和光堂の製品を代理販売しているホアン・ズオンの幹部によると、過去1週間で製品需要は急拡大しており、在庫が底をつきかけている。この幹部は消費者に対し、「そんなに心配する必要はない。まずは当局の見解が出るまで待つべきだ」と訴える。その上で、「日本製の粉ミルクは常に安全で、高い品質を保っている」と指摘。「優れた技術により、製造過程で放射性物質のレベルを正しく測ることができるはずだ」と述べ、無用な心配は控えるよう呼び掛けている。

また、一部で「ホアン・ズオンが供給不足から、製品価格を1箱当たり6万ドン(2.9米ドル、1米ドル=約81円)ほど引き上げた」との情報が流れたが、この幹部はこれを否定。「原材料価格も、日本の工場での生産コストも、少なくとも向こう数カ月は変わらないだろう」とする。ただ同社は、5%の輸入関税引き上げに伴い、ハノイ市財務局から今月15日以降の8%値上げを承認されている。

出所:NNA(2011/3/21)


今回の件で、Made In Japanに対する印象は、どうなるんだろう。


ベトナムでは、中国の粉ミルクへの異物混入等は、非常に有名で、


ブランドイメージを下げているとのこと。